子宮頸がんの特徴
最近を集めている先端医療に、乳がん同様子宮頸がんがあります。
女性特有のがんといえば乳がんが有名ですが、実は子宮頸がんは乳がんの次に発症例が多いがんなのです。
また子宮頸がんの特徴としては比較的若い女性の発症率が多いことが問題視されています。
それはなぜか?
子宮頸がんの感染原因は、ヒトパピローマウイルス(HPV)と呼ばれるウィルスの中の一部のウィルスです。
HPVそのものはごく一般的なウイルスで、人と人の性交渉によって感染します。
子宮頸がんの感染原因のHPVに感染したすべての人が子宮頸がんになるというわけではなく、その多くは人が本来もっている免疫力によって自然と消滅するものがほとんどです。
しかしながら極まれにHPVが継続的に感染した場合、子宮内の細胞に変化をもたらし、がん細胞を発症させる直前の状態へと、細胞を変化させてしまう事があります。
子宮頸がんの発症を防ぐ
つまり子宮頸がんは全く未知の病気というわけでもなく、科学的に発生原因が解明されている病気なのです。
では、どのように防ぐのか?
その答えは単純で定期健診を受ける事、これにつきます。
検査方法もシンプルで子宮頸部の細胞を採取し異形成やがん細胞がないか顕微鏡で調べるという方法です。
乳がん検診もそうですが、大病を防ぐ為に、何か特別に難しいことが必要なわけではなく、普段の意識付け次第で出来ることが多いのです。
この方法のどこが先端医療なの?
と思われた方もいらっしゃると思います。
実は私達患者側の立場ではシンプルな方法と思ってしまう検査方法なのですが、その裏側、顕微鏡での検査に先端医療が関わっているのです。
少しだけ詳しく見ていきます。
子宮頸がんのがん検診について
検査方法には「細胞診検査」と、子宮頸がんの原因となるウィルスに感染しているかどうかを調べる「HPV−DNA検査」の二種類があります。
「細胞診検査」はその名前の通り、細胞を直接スライドに塗抹し顕微鏡で観察する「直接塗抹法」です。
小学生の頃、理科の実験で行ったようなイメージで大丈夫だと思います。
日本ではこの方法で検査を行っている機関が大半ですが、アメリカでは「液状処理細胞診法(LBC法)」と呼ばれる検査方法が主流です。
LBC法は細胞を採取した器具を専用の液体容器に入れた後、診断に重要な細胞を収集し、均一な標本を作製します。
そして先端医療であるスクリーニング支援システムで先ほど作成した標本の細胞を自動で読み取り、疑わしい細胞を短時間に解析するのです。
この先端医療によって一次的に人の目によってスクリーニングを行い二次的に機械によるスクリーニングを行うことで検査精度の向上を図るのです。
がんは早期発見が大事
つまり、子宮頸がんの早期発見、もっといえば子宮頸がんによる死亡率の減少へと導く技術なのです。
一方、HPV−DNA検査は、子宮頸がんの原因であるウィルスの遺伝子を検出します。
ウィルスを遺伝子レベルで発見してしまう技術なのです。
いままで見てきたように子宮頸がん定期検診によってほぼ確実に発見・予防することが可能ながんなのです。
先端医療というと、病気を治すというイメージを持たれている方が大半だと思いますが、病気の発症を事前に防ぐ役割も果たしているわけです。