先端医療とそれを支える人々

先端医療

先端医療に欠かせないもの

それは現在あらゆる分野の人であり、そして技術や装置にあります。
病院内で考えてみると、最初に医療を深く理解し、そしてそれを行える技術を持った医者が必要です。

お医者さんがいなければ先端治療は何も始まりません。
また最先端装置を用いた先端医療は多数ありますが、最終的にはお医者さんの手によるテクニックに依存する部分が多々あります。

これらは、お医者さんの日々の経験と努力により培われるものであり、医療の最前線での最先端医療に不可欠なものです。
また、近年の先端医療では多種の医療機器が必要不可欠でありその操作も非常に複雑なものとなってきています。
これら医療機器のスペシャリストが臨床工学技士です。

臨床工学技士とは

この方たちは法律上『医師の指示の下に生命維持管理装置の操作及び保守・点検を行う』という業務を行っています。
わかりやすく言うと、最先端装置の操作・管理・点検業務です。
次に、一歩戻って考えますと、先端医療の治験があります。

この治験というステップは医学の進歩に欠かせないものです。
そのため、治験には高額な報酬が支払われています。
また、さらに一歩二歩戻って考えてみますと、マウスを用いた医学研究や薬学研究があります。
このプロセスは治験に至るまで十年以上かかることも多く、一番労力と時間のかかるステップです。

現在様々な学術研究が行われていますが、その中でも医学・薬学に関する研究は人々の関心も高いことから多数の研究者の方が様々なアプローチで日々研究されています。
これは大学に限らず、企業も積極的に研究している部分です。
一方で、最先端技術には最先端装置が必要であり、これらは完全に電気電子また機械等の工学の分野になります。

医学には工学が必要

そのため、最先端医学といえど工学なくしては成り立たないのです。
これら工学の知識を用いた最先端医療機器の研究開発は医学分野の研究者と共同研究することで、医学における受領を汲み取り、日々進化しています。

またこれら工学で応用される物理現象というのは、もともとは理学研究により発見、発明されています。
例えば、最初のノーベル物理学賞を受賞したヴィルヘルム・コンラート・レントゲンが発見したx線は今や物理学だけではなく、医学の分野でも非常に有効な手段として日々利用されているのです。

おそらく物理が嫌いな人でも、レントゲンやX線という言葉を聞いたことがないという人はいないのではというくらい有名であるはずです。
X線があることによって、体の内部を非破壊で観察することができるわけですから、X線が発見されたことはその後の医学における革新的な技術の発見であったと言えます。

このように、最先端医療をさらに進化させることを考える場合、医学だけを考えるのではなく、工学や理学にまでおよぶ全ての最先端研究が、医学への応用される可能性を秘めているわけです。
そのため、今日の最先端医療は一見関係のないように思われる様々な分野の人たちの日々の努力によって支えられているのです。

先端医療とそれを支える人々
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